マッチングアプリ婚活の今|“どちらでもない”が27.5% 結婚にこだわらない20〜30代のリアル声

将来・老後

 

かつて「恋愛のゴール」とされていた“結婚”という選択肢。

しかし今、20代・30代の間ではその価値観に変化が起きています。

「結婚したい」と答えた人は57.2%にとどまり、「どちらでもない」が27.5%と過去最高を記録しました。

なぜ彼ら・彼女たちは“結婚にこだわらない”のか?

出会いの手段がマッチングアプリにシフトした現代、恋愛と結婚の境界線はあいまいになっています。

ここでは恋人はいるけど結婚は未定という関係が当たり前になりつつある、若者たちの“自分の幸せ”を再定義し始めた時代の姿を深堀します。

マッチングアプリが新しい常識?変わりゆく出会いと恋愛観

ここでは最新調査データをもとに、20・30代の出会いの主流がどう変化しているかを探ります。 

またそれが現代の結婚観や恋愛の価値観にどう影響しているのかを紐解いていきます。

20・30代の出会いはマッチングアプリが主流に

引用元:マイナビウエディング

かつての出会いといえば、学校や職場、友人の紹介などが一般的でした。 

しかし最近では、その常識が大きく変わりつつあります。 

最新の調査では、20代と30代の出会いのきっかけとしてマッチングアプリが最も多いという結果が出ました。 

特に20代では約3割がアプリ経由で出会っており、今やリアルな場よりも効率的で身近な存在となっています。

マッチングアプリを通じた出会いは、自分の価値観やライフスタイルに合った相手を選びやすく、忙しい日々の中でも時間を無駄にせずパートナー探しができる点が支持される理由の一つです。 

また外見だけでなく趣味や将来のビジョンなど深い部分で相手とつながる機能も進化しており、従来の「遊び目的」といったマイナスイメージを払拭しつつあります。

もはや「出会い系」といった偏見は過去のもの。 

マッチングアプリが主流となった今、出会い方そのものがアップデートされた時代に私たちは生きているのです。

SNSやアプリでの交際は長続きするのか?

引用元:マイナビウエディング

マッチングアプリで出会ったカップルの交際期間についても、興味深い傾向が見られます。 

調査結果ではアプリ経由の出会いでは「2年未満」の交際が全体の57.1%と、比較的短期間であることが明らかになっています。

このデータだけを見ると、「アプリの出会いは長続きしない」と思うかもしれません。 

しかし実際には交際期間が短いからこそ、関係の見直しが早く行われ、自分にとって本当に必要な相手かどうかを冷静に判断できるというメリットもあります。

さらにアプリを利用している人の多くが恋愛や結婚に対してある程度の目的意識を持っているため、曖昧な関係が続くというよりも、方向性の違いが明確になれば自然と解消に向かう傾向があるのです。

SNSやアプリの出会いが即席であるとは限りません。 

お互いの価値観を尊重し合えるかどうかが、交際の継続において何よりも重要なポイントになっています。

出会いの多様化がもたらすメリットとリスク

出会いの形が多様化した現代では、選択肢が増えたことによって得られる恩恵も数多くあります。 

たとえば自分と同じ趣味や価値観を持つ人と出会いやすくなったことは、恋愛における満足度を高める大きな要因です。

また居住地や年齢、職業の垣根を越えたマッチングが可能になったことで、これまで交際対象にならなかった相手とも新たな関係を築くチャンスが広がりました

 これは自分の可能性を広げるきっかけにもなり得ます。

一方で選択肢が多すぎることで「もっといい人がいるかもしれない」という期待が常につきまとい、関係を深める前に次へと移ってしまう人も一定数存在します。 

また相手の素性が正確に把握しづらいというリスクもあるため、出会いの際には十分な注意が必要です。

出会いの自由度が増した今こそ、自分が何を求めているのかを明確にすることが、幸せな関係を築くための第一歩となります。

なぜ「結婚にこだわらない人」が増えているのか?

調査によると「結婚願望あり」は減少傾向で、「どちらでもない」という選択が増えています。 

その背景には結婚という形式に縛られない価値観が広がっていることがあります。 

ここではそうした意識の変化がなぜ起こっているのかを紐解いていきます。

「どちらでもない」が意味する現代の選択肢

引用元:マイナビウエディング

「結婚したい」とも「結婚したくない」とも言い切れない。 

そんな中間的なスタンスを選ぶ人が増えています。 

この「どちらでもない」という意見には、単なる迷いではなく、自分の人生をより柔軟に捉えたいという意志が込められているケースが少なくありません。

現代社会では多様なライフスタイルが受け入れられるようになってきました。 

結婚しなくても幸せに生きる道はたくさんあり、独身を楽しむ人や事実婚を選ぶカップルも増加しています。

「結婚にこだわらなくてもよい」と考える背景には、過去の世代とは異なる経済的事情や、仕事と家庭の両立の難しさ、そして個人の自由を重んじる価値観があります。 

人生において何を優先するかは人それぞれ。 この選択肢を尊重する社会が、ようやく整いつつあるのかもしれません。

30代・40代に多い“非婚志向”の背景

年齢が上がるにつれて「非婚でもよい」という考え方を持つ人の割合が増えていきます。 

特に30代後半から40代にかけて、その傾向が顕著に見られます。 なぜこの世代に非婚志向が多いのでしょうか。

まず挙げられるのは、経済的な自立です。 この世代の多くは、自分の収入で生活を成り立たせており、結婚による経済的な安定を必要としなくなっています。 

また過去の恋愛経験や人間関係を通じて、自分にとって必要な距離感や安心感が明確になっているため、無理に結婚に踏み出すことに魅力を感じない人も少なくありません。

さらに介護や仕事など、家庭以外に重要な責任を抱える人が増える年代でもあります。 

その結果結婚に対して現実的かつ慎重な見方をするようになる傾向があります。

 結婚がゴールではなく一つの選択肢に過ぎないと捉える姿勢が、30代・40代を中心に広がっているのです。

「結婚=幸せ」の固定観念はもう古い?

「結婚すれば幸せになれる」という価値観は、長らく社会に根付いてきた考え方です。

 しかし近年では、この固定観念に疑問を持つ人が増えています

たとえば結婚しても必ずしも幸せになれるとは限らず、むしろパートナーとの価値観の違いや生活のストレスが原因で悩むケースも見受けられます。 

そうした実例を身近で見聞きする中で、「幸せ=結婚」と考えることに違和感を覚える人が増えているのです。

また結婚しない人生を選ぶ人たちが充実した生活を送っている姿も、多くの人に影響を与えています。 

趣味や仕事、人間関係の幅を広げながら、自分らしく生きる姿勢が共感を集め、「結婚は幸せの必須条件ではない」と考える流れが加速していると言えます。

今や結婚は人生の通過点やゴールではなく、選択肢の一つであるという捉え方が主流になりつつあります。 

大切なのは形式ではなく、自分が納得できる人生を築くことなのかもしれません。

「結婚願望はある」けど急がない20代の本音

若年層には、結婚願望があっても“今すぐ”には望まない人も増えています。 

それは経済的な理由だけでなく、自己成長や人生の自由を重視しているためです。 

ここでは、そうした20代のリアルな本音に迫ります。

「安心感」が結婚の主な動機になっている

20代の多くが結婚に対して「安心感」を求める傾向があります。 

それは将来の経済的な安定や、日々の孤独感を和らげる存在として、パートナーと共に過ごす意味を見出しているからです。

特に女性の間では「老後の心配が減る」「帰る場所があると気持ちが落ち着く」といった理由が挙がっており、精神的な安定を得る手段として結婚を捉えていることがわかります。

ただしそこに「恋愛のときめき」や「家庭を築きたい」という強い情熱があるわけではないケースも多く、結婚を一種の“セーフティネット”として見ている現実的な姿勢も特徴的です。 

このように安心感を求めながらも、感情だけでは判断しない理性的な結婚観が20代に広がっています。

「焦りたくない」20代のマインドとは

周囲が次々と結婚していく中でも、「自分はまだいい」と考える20代が増えています

それは単に恋愛のタイミングが遅れているのではなく、人生全体を見据えたうえでの“戦略的な待ち”とも言えます。

現代の20代は自分のキャリアや趣味を充実させることを優先し、恋愛や結婚に振り回されないようにする傾向が強まっています。 

「焦って決めたくない」「ちゃんと向き合える相手と出会いたい」という気持ちが根底にあるため、軽率な決断は避ける傾向にあります。

この姿勢は一見冷めているようにも見えますが、実は非常に堅実で自立した考え方ともいえます。 

一人でいる時間も大切にしながら、自分自身の軸を持つ生き方を大切にしているのが今の20代です。

結婚を“ゴール”としない恋愛のスタイル

かつては「恋愛の先に結婚がある」というのが当たり前の流れでした。

 しかし今の20代には、恋愛を“ゴール”ではなく“過程”として捉える人が増えています。

つまり結婚という形に縛られず、恋人との関係性を深めていくこと自体に価値を感じているのです。 

この考え方は交際期間の長さや結婚の有無よりも「一緒にいて心地よいかどうか」を重視する価値観に基づいています。

また恋愛における幸せの定義も多様化しており、「一緒に旅行できる相手がいれば十分」「お互いの生活を尊重できる関係が理想」といった意見も増えています。

結婚が目的ではなく、あくまで個人の幸福を追求する中で選ばれる一手段として捉えられている点が、現代の恋愛観を象徴しています。

結婚に代わる“パートナーシップ”という選択肢

必ずしも籍を入れなくてもいい、という考え方が少しずつ浸透しています。 

事実婚や共同生活など、柔軟な関係性を築く若者が増加中です。

一緒にいるだけで満足、という価値観の台頭

恋愛や結婚の形が変わってきた今、多くの若者が「一緒にいるだけで満たされる」というシンプルな関係性を重視するようになってきました。 

これは過度な期待や役割分担に縛られず、互いに無理のない距離感で共に過ごしたいという思いの表れとも言えます。

とくに20代後半から30代前半にかけて、こうした価値観を持つ人が増えており、形式にとらわれない自由な愛情表現を望んでいます。 

互いに支え合いながらも、無理に結婚という枠にはまる必要はないと考える人が増えた結果、同棲や事実婚が一つの選択肢として定着してきました。

このような考え方の背景には、結婚によるトラブルや制度的な束縛への抵抗感もあります。

 自分たちらしい関係性を築くことに重きを置く人々にとって、パートナーシップとは“共有する安心感”と“自由な個の尊重”が共存する新しい愛の形となっています。

法的結婚にこだわらない“選択的夫婦”の実態

事実婚や内縁関係といった法的な結婚を選ばないカップルは、近年着実に増加しています。

この背景には結婚という制度自体がもたらす義務や制約を避けつつ、パートナーとのつながりを大切にしたいというニーズがあると考えられます。

選択的夫婦は婚姻届を出さずに生活を共にし、互いの意思で関係を築いていく点に特徴があります。 

住居や生活費の共有、家族や友人への紹介など、法律上の手続きがなくとも信頼関係に基づく絆は揺るぎません。

また近年ではLGBTQ+カップルや再婚歴のある人々の間でこの形が選ばれる傾向があり、多様な背景をもつ人々が柔軟な関係性を築ける土壌が整ってきています。 

重要なのは形式ではなく中身。 自分たちらしいパートナーシップを模索する姿勢が、今後の家族像を再定義していくきっかけになるのかもしれません。

「支え合う関係」があれば充分という声

結婚の有無にかかわらず、お互いを尊重し合い、支え合うことができる関係性を重視する人が増えています。 

「籍を入れていなくても、支えてくれる存在がいれば心強い」「一緒にいる意味は制度ではなく気持ち」という声は、世代を超えて広がりを見せています。

とくに女性の間では、経済的にも精神的にも自立している人が多く、「誰かに依存しない関係でこそ、健全なパートナーシップが築ける」との考え方が支持されています。 

このような背景から“支え合う関係性”に対する評価が高まっており、結婚という枠にとらわれない愛の形が現実味を帯びてきているのです。

形式にとらわれないパートナーシップには、互いに選び続ける意思が不可欠です。 法律に守られているからではなく、日々の積み重ねの中で信頼を育てていくことが、関係の持続に繋がると考える人が増えています。 

こうした考え方は、これからの恋愛や家族の在り方に一石を投じる重要な価値観といえるでしょう。

「結婚準備」「指輪」「新婚旅行」は人気?矛盾する現実

調査では結婚への興味は減少傾向にある一方で、結婚式や指輪には依然として高い関心が寄せられています。 

ここではこの矛盾の背景を読み解いていきます。

「準備や儀式」が“夢”として残りやすい理由

引用元:マイナビウエディング

結婚願望が低下する傾向にある一方で、結婚式や指輪、新婚旅行といったイベントに対する関心は根強く残っています

これは形式的な結婚そのものよりも、人生の節目としての「特別な体験」に魅力を感じる人が多いためです。

とくに女性の間では、幼いころから描いてきた「ウェディングドレスを着る夢」や「指輪を交換するロマンチックな瞬間」などが記憶として残りやすく、現実の結婚観とは別に感情的な憧れとして存在しているケースもあります。 

このように結婚に対する気持ちは冷めても、セレモニーへの思い入れは消えにくいという矛盾が生まれているのです。

形式ではなく体験としての価値に重きを置く若者たちの意識が、結婚という概念を徐々に変えていく原動力となっています。

イベント消費としてのウエディング文化

現代の若者にとって、結婚式は人生の通過儀礼ではなく、あくまで「特別なイベント」として捉えられる傾向が強くなっています。

たとえばSNSでのシェアを意識したフォトジェニックな演出や、ゲストと一体になって楽しむコンテンツ重視の披露宴など、かつての形式的な挙式とは一線を画しています。

このような傾向はブライダル業界でもマーケティング戦略に反映されており、「体験価値」を主軸にした商品展開が進んでいます。 

つまり結婚式は“けじめ”ではなく、自己表現の場や記憶に残るレジャーの一環として楽しまれることが増えているのです。

またイベントとしての結婚式は、家族や友人とのつながりを再確認する場としても機能しており、単なる儀式以上の意味合いを持ち始めています。 

これが結婚願望の有無とは別に、結婚関連イベントが高い人気を保っている理由の一つと言えるでしょう。

結婚=形式ではなく「特別な体験」へのシフト

結婚という言葉が示す意味は、これまでのように「法的な手続き」や「家制度への参加」だけにとどまりません。 

現在はそれ以上に、人生のひとつの“演出”として捉えられることが増えています。 

特に若年層では、形式にとらわれない自分らしい式を挙げたいというニーズが強く、セレモニーを特別な思い出作りの場と捉える人が多くなっています。

このような価値観の変化により、挙式だけを楽しむ「フォトウエディング」や「レストランウエディング」、海外での「リゾート婚」なども人気を集めています。

つまり結婚はゴールではなく、自分たちの生き方を象徴するひとつの通過点であり、そのプロセスをいかに楽しむかが重要視されているのです。 

この考え方が主流になりつつある今、結婚式や指輪といったアイテムは「形式」の象徴というより、「体験」としての価値を持って再評価されています。

まとめ|結婚観の多様化を受け入れ、自分らしい幸せを選ぶ時代へ

時代の変化とともに、結婚の形や恋愛の在り方も大きく変わりつつあります。

 誰かと一緒にいること、それ自体が人生を豊かにするものであれば、形式にとらわれすぎる必要はありません。 

本当に大切なのは、誰とどんな関係を築くか。

そしてそれをどう幸せに感じられるかです。 

結婚するもしないも「自分らしく生きる」ための手段のひとつ。そんな価値観が、今まさに主流になり始めています。

 

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